私の旦那について
私の旦那は私より3つ上の精神年齢が高いドイツ人。
まさか自分がドイツ人と結婚すると思ってもみなかったが人生に予想外はつきものだ。
旦那は昔、インターンで企業に勤め、ネクタイにスーツ、オフィスでいつ終業時間を迎えるのかばかり気になり、ましてや上司の存在が嫌だったらしくあっさりインターンを終わって旅に出た。
旅に出たのはいいが、スペインのとあるパーティーで有名な町(イビザはセレブに有名だが当時ヨーロッパの若者に人気のある町のほう)でお仕事の話をもらって夏期間中は観光客相手に猛烈に稼いでアジアに半年くらい放浪するということを数年続けていたらしい。
そこで私(アジアでお仕事中)に偶然旅人の旦那と出会った。
もちろん結婚してこんなケチ男とは思っても見なかったが、この人の性格上、無駄遣いなんて言葉は無く、ファッションなんて興味が無いと言ったらウソになるが高い値段の洋服なんてもったいない思考。
実際遠距離だったが付き合っていた頃、ヴィトンのバッグを持っていたら恥ずかしいと言われ、世界のスーパーブランドを持っている人の気持ちがわからないらしい。
そんな人も居るんだね。
私、ブランド好き(昔はね)だがそんな人と結婚してしまった…
そしてこんな男だが脳内は日々どうやったらお金を得る事が出来るかばかり考えている。
ましてや旦那の家族は『家族愛』が半端なく、大大大大の仲良し。
日本じゃ滅多にない家族パターンだと思う。
家族で集合すればとにかくビジネスの話。うちの実家じゃそんな話、しないんですけど…
これを売ったら儲かるんじゃない?こうしたらどう?…常に提案、提案…
クリスマスなんて日も皆でお酒飲みながらビジネスの話ですから。
私はどこの会社に勤めて安泰派だったのではっきりついていけなかったが、今はそれを毎回聞いて実際旦那の兄から提案してもらったビジネス話しを今日本のヤフオクで売っている。
ドイツ人は人の話を聞くことや討論が好きだ。
どうやら学校でそういった教育を受けて成長するみたい。
まして旦那は口が本当にうまい、あきれ返るくらいにうまい、そして討論大好き。学校のおかげ。
だからなのか何かを売るという事が性格上、好きみたいだ。
ドイツに行けば街のストリートや家の前の道に小学生くらいの子供たちが自分の要らな くなったおもちゃや本を激安で売っているのを時々見かける。
子供のそばに親御さんはいるかもしれないが、子供の商売中に親は口を挟まない。
実際私は何度かミニカーやレゴや本を買った事がある。
私は子供にとってそれはとて素晴らしい事だと思う。
そして昔の旦那もその子供たちみたいに自分のものを売ってたらしい。
義理両親いわく、自分の物じゃ物足りなくなり家の物をこそっと売るようになって後からかなり叱られたらしいが。
そして今はその延長線かわからないが自分で仕入れたり、作ったりしてそれを売る自営業のお仕事をしている。
しかしそれがこの先ずっと続く仕事だとは思っていない。
そして移住を決めここに住みはじめたのは良いが家計がピンチになり始め旦那が八つ当たりするようになってきた。
色んなものにケチをつけてくるようになって「こういうときお金があったらな」なんて何百回思った事だろうか。
そのお陰で旦那を見返したいとメラメラ闘争心が沸いてきた。
いつかそんな旦那を驚かせてあげたい、いくら通帳にお金があるのかを。